2008年6月20〜22日
日本臨床歯周病学会年次大会(市川市)
教育講演Ⅰ:新潟大学大学院医歯学総合研究所 安保徹先生
「ストレスと全身との関係」教育講演Ⅱ:東京都開業 小西昭彦先生
「ストレスと歯周疾患」ストレスにより交感神経が緊張すると白血球の顆粒球が増加し(顆粒球は交感神経支配、リンパ球は副交感神経支配)サイトカインとくっついて歯肉やいろいろな場所で組織破壊をすることが判明しております。
従って、歯周病の治療には、炎症のコントロール、力のコントロールに加え、宿主のコントロール(免疫力の向上、ストレスコントロール等)が大切です。
歯周病の再生治療で有名なDr. Pamela Kay Mac Clain
(再生治療の世界的権威 Dr. Schallhornの娘さん)による特別講演「Management of Complex Periodontal Defects
Using Combination Regenerative Therapy」
GTR 、EMD、Growth Factor、自家骨移植のそれぞれの単独使用例と併用例など、5年以上経過例の組織像を提示し症例により使い分けることの重要性を指摘されました。
また、2008年4月から「先進医療技術」として日本で保険導入されたGTR法による再生治療ですが、Dr. Pamelaによると、単独使用では骨再生率は低く、多くの症例において、他の方法と併用しなければ成功率は低いという結論でした。
この結論は我々専門医にとっては常識でありますが、世界の常識に逆らい成功率の低い治療方法を「先進医療技術」と銘打って保険導入していく日本の歯科医療は一体どうなってしまうのでしょう・・・??